のと屋は能登で和菓子を考える・・・・の心

中能登町の不動滝登り口に和菓子屋を経営しています。
山々に囲まれ自然とともにお菓子つくりをしています。

「どら焼き」の生地を真面目に・・・・考えるん?

 「どら焼きの生地」です。

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 通常、「どら焼きの生地」
は前の日に捏ねて一晩、もしくは最低30分~1時間寝かせる物です。

これは違います。即捏ね、即焼きの生地です

 これまたシンプルな配合バランスと捏ね方、焼き方に特徴があります。
卵をほぐし、砂糖をしっかり、擦り合わせていきます。

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 6:4の小麦粉を加え、ある一定の塩梅でグルテンを出しながら捏ねていきます。

正直、要点は言えませんがここが一番難しいです

 卵にも烏骨鶏の物もありますね。
全て烏骨鶏の卵にすると焼き上がりが「浮き過ぎる」ので7:3や6:4で使用したりします。

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 重曹類が入って仕上がりました。
因みに、この生地には「気泡安定剤」、「植物油脂」は入ってません。
・・・・焼き上がりのパサパサの生地、または同じ食感、油の舌触りの原因になります。

 ここ最近、「どら焼きミックス粉」なるミックス粉があって、卵、砂糖を加えると「どら焼きの生地」が
出来るそうです。
・・・・出来れば、このような商品には手を出したくないですね

 捏ね方に特徴がありまして「グルテンを出す捏ね方」では火の通りが良くないので
「サックリ捏ねる」が普通なんですが・・・・

 実はワザと「グルテンを出す捏ね方」で「火の通りの悪い生地」を捏ねているんですね~
それは修行先「中尾清月堂」と今回の「どら焼き」の秘密なんですね

 「サックリ捏ねる」や「気泡安定剤」、「油脂」の入った「どら焼き」
の断面は「縦」の気泡ですね。
 「グルテンを出す捏ね方」の「どら焼き」
の中は「丸い」気泡です。

食べた時の食感は対象的です。

「縦」の気泡
は火が入りすぎて、食感がパサパサです。
また「油脂」が入っていると口どけは良いのですが、油独特の風味が口の中で残ってしまいます。

 「丸」の気泡は口当たりがフワッとしてます。
で、口どけは・・・・・?

口どけを良くするために「焼き」と「餡」の糖度を使います


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 「どら焼き」
を焼く「どらさじ」は使わないです。
修行先ではこの「おたま」で生地の硬さを調整し、一つ120円~3,000円の「どら焼き」
を焼き上げます。
「富山県
」は冠婚葬祭では「大きいどら焼き」「大きい饅頭」がよく出る所でした。

 なので、この「おたま」で焼きます。普通の「どらさじ」は桜餅とかに使います。

CIMG1584


 試し焼きをして温度、生地のかたさを調整していきます。

 「どら焼き」
を焼く道具を「平鍋(ひらなべ)」「一文字」とも呼びます。
鉄板だと熱回りが粗く、焼ける所がバラバラですが、僕が使っている物は「銅板」
「鉄板」と違って「銅板」の方が熱回りのバランス良く、軟らかく、遠くにも熱通りが良くなります。

 なんと「銅板」
の厚さは特注品の「15mm」
・・・・修行先からのプレゼントです。
下の電気式平鍋は見習いでの数年のお給料で買いました

CIMG1550

「おたま」(どらさじ)ですくい、焼いていくのですが・・・・生地をすくっている画像が上手く撮れませんでした

 さて、ここからは
「中尾清月堂」共々、「企業秘密」になります。
知っているのは近所の・・・・時々来る
「滝尾小学校」の生徒達が見ています

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 表面を見て「銅製のヘラ」で裏返していきます。

CIMG1590

 焼き上げるとここまで浮きます。

さて断面は・・・・・・

と言うことで・・・・つづきはまた明日

え?中途半端?

いえ、実は今日も朝が早くて・・・・眠くて眠くて~


明日は休みですが「製餡」
で「白餡」と「きんとん餡」を炊かねば
明日も早いぞ、がんばれ俺





「どら焼き」の「どら焼き餡」・・・・から考える

 「どら焼き餡」を炊いていきます。

CIMG1504

 当店が使う
「どら焼き餡」「とよみ大納言小豆」を使ってます。
炊き方は「きんつば」、「うぐいす餡」、「最中餡」と同じ炊き方をしていきます。

CIMG1508

 画像左は生豆状態の「とよみ大納言」
。右側が茹で上がった状態です。
これ以上、膨らむと「腹割れ」してしまい、粒の状態がなくなります。

CIMG1509

 「びっくり水」、「渋きり」2回と、圧力鍋で炊き上げ、蜜漬けします。
砂糖はもちろんザラメ。砂糖の量は「つぶ餡」よりも多いです。

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 お馴染みの蜜漬け・・・・今回は「ざる炊き」ではないのでじっくり吸わせます。
もちろん、この蜜漬け状態時は 
「あぁ~、あ、ああぁ~と闇節ですね。

CIMG1515

 当店の
「どら焼き餡」「雪手亡豆」「絹手亡豆」で作った「白餡」と寒天液を加えた
口どけの良さを引き出した
「どら焼き餡」です

 これにはちゃんとした理由があります。この餡は修行先で習った「どら焼きの皮」
に合わせた餡です。
 修行先の「中尾清月堂の三笠(どら焼き)」
平日でも一日、千単位の数が売れます。
また大阪の「喜久寿さんのどら焼き」
も数千だそうです。

この2件、他にもあるのですが・・・・同じタイプの「どら焼き餡」
です。

 よく見掛ける「どら焼き餡」は「つぶ餡」タイプが多いですね。
これは粒の良さを引き出すのですが、皮がその「餡」に合うのか・・・・・
「つぶ餡」のゴツゴツとした口当たりを引き出したいならば、「どら焼きの皮」はどのような立場なのか?

 正直、パサパサの「どら焼きの皮」が多いですね。
そのため生地に「気泡安定剤」や「植物油脂」等を入れて口どけ感を出そうとしても、やはりパサパサ感が
口の中で出てしまいます。(包装紙の裏に材料が記載されてますね。)

 口どけの良い「どら焼き」
 これは中々、難しい商品ですね。

 
焼いた皮に餡を挟んで売っている・・・
包装袋に「脱酸素剤」と一緒に入っているとパサパサ感が、さらに出てしまいますね。

皆さんのお近くの「和菓子屋」さんの「どら焼き」はどうでしょうか?


 そんな事を色々考えながら炊いていくと・・・・

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CIMG1523

炊き上がりました

 炊き上がりはダラダラっと。寒天が入ってますから一晩で丁度良い塩梅になります。

明日はこの「どら焼き餡」
でどら焼きを作るのですが、「どら焼きの皮」

これも大事ですね~
さらにもっと考えましょ~

今日も沢山のご来店、ありがとうございました。
今日は何となく、新しい商品を出してました 日曜限定だよ~ん

あ、明日は4時起きだわ

おやすみなさ~い




「桜」の上生菓子をもう一つ・・・・を考える

 「桜」・・・・の上生菓子を作ります

CIMG1526


ピンクと白の煉り切りを張り合わせ、指で擦りながら「ぼかし」をいれます。

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 「こしあん」を包みます。包む時はもちろん手早く、上は厚めに包みます。
細工がしやすいようにのと、うっすら「餡」が見えると見た目が悪くなりますね。

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 ペンペンと叩いて平たくし、周りからとっくり状にもみあげます。(和菓子屋さんは皆、出来ますね。)

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 型の角を使って「桜の花びら」が重なるイメージで切れ込みを入れます。

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 次に「三角べら」を使って「桜の花びら」を作っていきます

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 親指で「スッ」っと、すらしながら・・・・。次は「しべ」を箸でつくり・・・・

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 黄色の「しべ」をさらにつけて、立体感をつけた上生菓子が出来ました

上生菓子名「八重桜」

・・・・どうでしょ?

CIMG1535

 沢山、あると良いですね~

皆さん、明日は「春」を見つけに散歩がてら、やっぱりお近くの「和菓子屋さん」
にも行きましょね



 今日は「入学式」用のご注文を何十件かお聞きしました ありがとうございます

明日は
「どら焼き」を考えますね~

かなりツッコんで真剣に・・・・ズ~バ~ッと


参上


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