のと屋は能登で和菓子を考える・・・・の心

中能登町の不動滝登り口に和菓子屋を経営しています。
山々に囲まれ自然とともにお菓子つくりをしています。

「製餡で豆の風味を出す」を考える・・・・


製餡機。
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  冷えた豆と水が一緒に二つのフィルターを通して豆の「皮」と「呉」が分けられます。

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 最初に丸いフィルターの中の「ゴムべら」が回転して、粗方の「皮」と「呉」が分けられます。
次に回転している六角形のフィルターを通してきめ細かくなるわけです。

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 「呉」が取り除かれた「皮」はサラサラしています。この時ヌルヌルしていると「豆の炊きすぎ」。ゴツゴツした
感じだと「炊けていない、もしくはムラがある」。ここで豆の炊き具合が出てくるわけですね。

右の画像はまだハッキリしていませんが「呉」は水より重く沈殿して「水」と「呉」がハッキリと分離します。

ここで何度も沈殿させ、再び水を加える、上水を取る、水を加える、上水を取る・・・・・
何度も繰り返すことでアクや色、舌触りの良い餡等が出来上がるのです。

あとは分離した上水を取りホースを通して「絞り機」で余計な水分を絞り取り「生餡」が出来ます。


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絞りをして生餡に残る水分は約65~60パーセント。触ってみるとサラサラしっとりって感じです

 僕は「豆の風味」「豆の皮の裏」にあると考えています。

当然、豆の 品種も関係します

 最初に説明したステンのメッシュには60、50、40・・・等のメッシュの細かさがあります。
細かいメッシュ程、出来上がりの餡の舌触りは良くサラサラと溶けていきますが、風味が弱く感じます。
荒いメッシュは風味は良いですが舌触りは違ってきます。

自分なりの考えで2種類のメッシュを掛け合わせ使っています。

以前、機械メーカーの方が資料や顕微鏡での豆の状態を見せてくれましたが、味となると・・・・ 

 豆の炊き方一つでも 
「一晩水に漬け翌日の朝に炊き始める」

「当日、ぬるま湯で30分程、漬けて炊き始める」

「沸騰したお湯に豆を一気に入れ炊き始める」

・・・・本当にさまざまで理由もそれぞれにちゃんとあります。

 「製菓製パン」
と言う業者関係しか読まないような雑誌がありまして・・・・
数年前に一年を通して「各店舗の粒餡の炊き方」とマニアックな企画がありました

これが、まぁ楽しいの何のって  今までで一番面白かったです

毎号、みんな違う炊き方ですし、僕も誰とも同じ炊き方ではありませんでした。

 どれが正しいか?皆さん「こうすれば美味しくなるのでは?」、「もっとこうしたら?」等、試行錯誤しながら
豆と戦ってるわけですね。

ではでは豆炊きの話は長くなるのでおしまいです

明日から ひな祭りのお雛様をイメージした和菓子「いちご雛」
の発売です




製餡について、もうちょっと考える・・・・

 製餡機です。
CIMG0875CIMG0886


これは前回、upした画像です。
左奥にあるのが「自動豆炊き機」、右が「製餡機」、右の画像が「絞り機」ですね。

最初に「自動豆炊き機」に小豆や大手亡豆を入れて炊き上げ、水で冷やした豆をホースを通して
「製餡機」で皮を取り除き、余計な水分を取り除くために「絞り機」で圧縮します。

すると・・・・

CIMG0889

このように「生餡」
(画像は大手亡豆の白生餡です。)として出来上がります。
この後、砂糖を加えさらに炊き上げたのが「白こしあん」です。

 「自動豆炊き機」と言ってもある程度の豆の状態を把握しなければならないのと、毎年、毎年の豆の出来が
違うので設定は気を使います。(途中で蓋を開け、豆の状態を見てあげます。)

機械の設定は「炊き続ける温度」「渋切り回数」「渋切りするタイミング」・・・・

関係ないかもしれないけど「白手亡」の炊いている匂いは「生まれて間もない赤ちゃんのウ〇チ」・・・のような?

製餡をするための理想の豆の状態は豆がふっくらと膨らんで少々、腹割れをしてるぐらい

CIMG0879

こんな感じがよろしいかと・・・・

炊きすぎると中身の「呉」(ご)が流れたり、皮まで軟らかくなり製餡をした時に中身と皮が一緒になってしまいます。
また炊く時間が短かいと中身の「呉」が取れなくなるわけです。

30㌔の生豆にたいして約50㌔の「生餡」が取れれば良い製餡のようです。

水で冷やすのは外側の皮と中身の「呉」を分かれやすくなるためです。

ここまでは「豆炊き」
の話です

え?つまらなかった?

すっげ~面白かったけど・・・俺。

なので次は重要な「製餡機で皮を取り除く」
の巻だ


じゃ~ん、け~ん、ポン


ちょき。






製餡(せいあん)を考える

 「製餡」とは「こしあん」を作る工程です。

各地(各市)に「製餡所」
という工場がありまして、簡単に説明すると小豆や白インゲン豆等を
炊き上げ豆の皮を取り除き中身(生餡といいます。)を販売する所、または「あんこ」を製作、販売する場所でもあります。

 大体の御菓子屋さんはこの「製餡所」にお世話になっています。
当店も親の代まではお世話になっていました

 この「製餡」という工程は製餡機という高価な道具、手間(半日仕事、もしくは丸一日)が掛かるため
殆どの御菓子屋さんがお世話になっているということです。
CIMG0875

 当店この「製餡機」を使ってこしあんを製作しています。

製餡のメリットですが「自分が思う豆を使える!」
です。

ただ、良い豆、悪い豆、それらを使うのも自分次第。
「マジンガーZ」で言えば 「悪にもなれる神にもなれる!」みたいな・・・言ってなかったかしら?

そんな御菓子屋さんが居ない事を祈りつつ・・・・豆の事ですよ

近いうちに「豆の品種」を考えてみましょう!

「仮面ライダー」で言えば 「力の何とか技のなんとか」・・・・


仮面ライダー・ストロンガーはカッチョ良かったですね
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ・・・」そんな菓子屋になりたいですね。


ウソです。



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